埼玉県越谷市の漢方新生堂薬局です。不妊症・更年期障害・めまい・耳鳴り・腰痛・神経痛・アトピーなどでお悩みの方はご相談ください。
<症状とこれまでの経緯>
3~4年前から頭痛が酷くなりました。
1年ほど前、病院でMRI検査をしても異常が見つからなかったため、ストレスが原因だろうと言われました。それで、片頭痛の薬を何度か変更しながら飲み続けましたが、一向に治まる兆しがありませんでした。
最終的に、月に1度注射するエレヌマブという新しい片頭痛予防薬を3ヶ月間続けましたが、これも全く効果がありませんでした。最後の切り札がなくなったと思うと、ひどく落ち込みました。
元々は後頭部が重いような痛みだったのですが、今は左右のこめかみがしめつけられるように痛みます。特に、雨が降ったり、天気が悪いとき、ストレスがかかったときに酷くなるように思います。時には、仕事中にドクンドクンと拍動するような痛みもあります。
いったん頭痛が始まると、どんな痛み止めを飲んでも全く効かないため、仕事にも支障が出てしまいます。
まずは、なんとか市販薬で治まる程度にしたいというのが希望です。
<全身状態>
<治療経過>
Mさんの場合、気圧や天候の変化で起こる緊張型頭痛の典型です。このタイプの方は、いったん痛み出すと、鎮痛薬はほとんど効きません。
まずは、10日分の漢方薬を飲んでいただきました。
すると、服用5日ほどで頭痛が軽くなり、以降は軽めの頭痛が何度か起こるものの、鎮痛薬で治まる程度になりました。
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その後、台風等で気圧変動の大きい季節に入ったため、量を調節しながら対応いたしました。
また、Mさんは仕事柄か、水分摂取量の多さが頭痛の原因として考えられました。そこで、摂取量を3分の1程度に控えていただくと、さらに頻度・程度ともに改善しました。最初は半信半疑だったMさんも、納得の結果となったのです。
一方、仕事中の拍動痛については、いつもの頭痛とはタイプの違う熱性の頭痛のため、頭痛時のみ頓服としてお飲みいただくお薬をお渡ししました。
以後、さらに改善が見られていったため、漢方薬の服用回数を減らしていきました。現在は、1日1回の服用でもほとんど頭痛が起こることはありません。月に1度あるかないかといった程度です。
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頭痛の改善に必要なのは薬だけではありません。何気ない生活習慣が原因となっていることが少なくないのです。
一般に、毎日1.5~2リットルの水分摂取を推奨されていますが、果たしてどうでしょう。
実は、Mさんのように、多すぎる水分摂取量が頭痛の原因または悪化要因となっているケースが少なくありません。人によっては、頭痛だけでなく「むくみ」「めまい」「耳鳴り」の原因となっていることもあります。
適量は人によって異なります。季節や天候、生活環境によっても異なります。誰もが一様に2リットルの水分摂取が健康につながるとは限らないのです。
病気の治療においては、正しい薬の選択はもちろんのこと、生活習慣の見直しも不可欠であります。お心当たりのある方は、ぜひご相談ください。
※自己判断による服用をさけるため、漢方薬の名称は明記しておりません。
<症状とこれまでの経緯>
元々頭痛持ちだったのですが、2ヶ月程前から痛みが酷くなり、鎮痛剤を服用して凌いでおりましたが、ついに効かなくなってしまいました。
病院の先生からは、鎮痛剤の依存症で耐性化しているので、薬が抜けるまで服薬を中止するように言われ、どうにもならなくなり相談に参りました。
頭頂部がしめつけられる様な痛みがして、目の奥まで痛くなります。
仕事の影響もあり、肩こりが酷いのですが、そういえば、肩こりの悪化とともに頭痛も酷くなってきたように思います。
夜寝ている時にズキンズキンとした頭痛が起こることもあります。
あまりに痛みが酷い時は、寝込んでしまい仕事にもいけません。なんとか少しでも痛みが治まってくれれば助かります。
<全身状態>
<治療経過>
頭痛でお悩みの方の中には、Nさんのように頭痛薬が効かなくなってきたり、そもそも鎮痛剤では痛みが完全には抑えられないとおっしゃる方もいます。検査で異常が見つからない場合、治療法もなく、藁をもつかむ思いで相談に参られるのです。
しめつけられる様な痛み(絞痛)とのことでしたので、頭蓋内圧が高くなって起こる緊張型頭痛と考えられます。この場合、気圧変化によっても誘発される可能性があります。そこで、これに適応する漢方薬を服用していただきました。
すると、絞痛は改善を示した一方で、夕方以降の熱感や拍動痛が治まりませんでした。
そこで、この場合は二種類の頭痛が混在したタイプであると推測し、別の漢方薬に変更しました。
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お薬を変更して2週間ほどで頭痛は大幅に改善しましたが、肩こりが気になるとのこと。
肩こりも頭痛を悪化させる要因となるため、肩こりの改善をメインに漢方薬を調整し、3週間ほどで痛みはほぼゼロに。
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ひとくちに頭痛といっても、原因によって対処法が変わってきます。Nさんのように複数の頭痛が混在している方も少なくありません。この場合、同時に治療できるのか、またはそれぞれ順を追って治していくのか、その判断が重要になります。
※自己判断による服用をさけるため、漢方薬の名称は明記しておりません。
<症状とこれまでの経緯>
偏頭痛は、高校生時分からの悩みでした。最近では、1度痛みはじめると2日は続く感じです。
なんだか、いつも決まった経過をたどってひどくなる気がします。
まず始めに目が渇き、次に目の下が痛み出します。きっとパソコンやスマホなどで目が疲れたことが原因なんだと思います。
次第にこめかみの辺りが痛み、吐き気をもよおします。ひどい時は吐くほどです。
(以上、本人談)
<全身状態>
<治療経過>
頭痛に吐き気や嘔吐を伴うと、誰しも「何か悪い病気ではないか」と不安になるものです。こうした場合、念のために脳外科で検査をすることをお勧めします。
Sさんは、検査によって異常は見つかりませんでした。痛み止めや偏頭痛薬が処方されるのが一般的です。しかし、根本的な解決にならないと考え、漢方治療を決意されたのです。
ご自身でも指摘されていましたが、頭痛は目の疲れが一因でしょう。加えるならば、エアコンの風や直射日光、寒暖差、月経前なども悪化要件となっているようです。一方で、腹部以下の冷えやむくみもあります。
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こうした場合、漢方では「陽虚水滞(ようきょすいたい)」と考えます。
冷えによって水分代謝が悪くなり、さらに冷えは悪化するという悪循環に陥っていたのです。結果、末梢の血液循環も悪くなって頭痛を起こしていたのです。
眼精疲労はそのきっかけです。
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さて、漢方薬を服用して2週間で、効果が明らかに分かりました。月経前の頭痛は全く起こらなかったとのこと。直射日光や寒暖差による影響も皆無でした。エアコンの風は直接当たらないように注意するしかありません。生活養生も必要です。
集中して治療した期間は2か月。
以後は、漢方薬を常備して、ご自身の判断にまかせてその都度飲んで頂くことにしました。痛み止めや偏頭痛薬は全く必要なくなったようです。
「漢方は体質を変える」
とはよく言いますが、その典型例ですね。