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天候に左右される症状

気象病・天気痛

台風前、雨天の前後など、気圧の低下を原因とする様々な症状があります。

  • めまい、ふらつき、耳鳴り
  • 肩こり、首こり、頭痛、吐き気
  • 全身のだるさ、朝起きられない
  • 関節や筋肉の痛み、しびれ
  • 気分が沈みやすい、不安になる

10人に1人は気象病の経験者

以前ならば、これらは「気持ちの問題」と受け流されていたかもしれません。気候や気圧の変化に伴うため、文字通り「気のせい」ということなのでしょう。

しかし、実際には検査しても原因が分からず、解決法もなく、医学的にも解明できないため、健康上は問題ないと考えていたのです。


一方、漢方では古くからこうした悩みに対処してきた歴史があります。

「人は自然界の様々な影響を受けながら生きている」

人は自然界の中で生かされているため、病気を考える時もその全てを総合して考えることを基本としていたのです。


現代医学において「気象病」として認知されるようになったのは、近年になってからのことです。

推計によれば、日本では1000万人(およそ10人に1人)がその経験者と言われています。昨今の異常気象もあってか、気象病に悩まされる方はますます増加傾向にあります。

 

気象病は、大きく次の2つに分けられます。

めまい、耳鳴、肩こり、頭痛、気分の落ち込みといった不定愁訴を引き起こします。

検査しても原因が見つからず、普段からパソコン業務など長時間同じ姿勢でいる方に多く見られます。

 持病の悪化

偏頭痛、関節痛、神経痛など、持病が悪化して痛むケースです。これらは特に天気痛と言ったりします。

骨折、手術、けがなど、元々持っていた症状が悪化したり、古傷が痛んだりします。

何が起きているのか?

内耳が原因?

めまいや耳鳴りを例にとってみましょう。

めまいや耳鳴りの原因は、内耳(ないじ)にあります。それは、平衡感覚と聴力に関係する器官があるためです。それぞれ三半規管蝸牛(かぎゅう)と呼びます。

内耳は、鼓膜(こまく)のすぐ奥にあって、外界の影響を感じる「感圧センサー」の役割を担っていると言われています。つまり、そもそも気圧や気候の変動を受けやすい構造になっているわけです。

そのため、誰でも、いつでも発症する可能性が高いのです。

また、こうした感覚器はとても微細な構造かつデリケートなだけに、検査すること自体が困難なのです。

現代医療の実際

耳鼻科で検査しても、その原因が見つかることはまずないでしょう。

人によっては、耳が塞がった感じがしたり、耳鳴りへと進展していくこともあります。その際、検査によって聴力低下を宣告されるだけで、有効な治療法までは期待できません。

脳神経外科を紹介されるケースもあるでしょう。もちろん、重大な病気が潜んでいる可能性もありますから、念のためにCTMRIによる画像診断はしておくべきでしょう。ところが、めまいや耳鳴りの原因が見つかるわけではありません。

検査しても異常が見つからない場合、処方される薬はたいてい決まっています。

めまい・耳鳴なら血流を良くする薬ビタミン剤(B12)酔い止め薬などでしょう。あるいは頭痛を伴う場合は鎮痛薬となります。しかし、残念ながら長く服用しても効果を示すことはほとんどありません。


最終的に、「自律神経のせいでしょう」といったひと言で片付けられてしまいます。

「ストレスをためないように」「睡眠の質を上げましょう」「運動してください」といった気休めにもならないような生活指導、あるいは「老化現象です」などと放言されることもしばしばです。。。


残念ながら、現代医学ではめまいや耳鳴り、頭痛に対する有効な治療法が確立されていないのです。


一体どうしたらよいのでしょうか?

漢方ではこう考えます。

めまいについて言えば、内耳に原因があることは疑う余地がありません。

根本原因は、「」です。
 

ヒトの身体の60%は水です。このため、わずかな変調によっても身体への影響は大きいと言えます。気象病によるめまいでは、次のように発症すると考えています。

  1. 低気圧が近づく。
  2. 内耳を流れるリンパ液が影響を受け、三半規管を障害する。
  3. 平衡感覚が損なわれ、めまいを引き起こす。

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