埼玉県越谷市の漢方新生堂薬局です。不妊症・更年期障害・めまい・耳鳴り・腰痛・神経痛・アトピーなどでお悩みの方はご相談ください。
早いもので、今年最後の講座です。
前回から初級講座が始まり、概要ついての話をしましたが、今日からはいよいよ各論に入ります。
教科書に書いてあることを話す必要はないでしょう。当時の人は、どのように人体生理を考えたのか、、、これを想像しながら進めていきます。
1)弁証論治とは?
2)生理学
3)確認問題(気血津液)
つづく本編では、続・続・補中益気湯です。長く深く考えていくうちに、見えてくることがある。。。これが狙いです。
1)今後の学習の進め方
2)中医学概論
まずはひと通り、全体像を知っていただく内容です。
本日は、毎月恒例の講座を開催しました。
今回のテーマは
<補益剤について>
1)食欲不振、疲労倦怠について
2)出典考察(四君子湯、六君子湯)
3)出典考察(補中益気湯)
4)症例検討
食欲不振、疲労倦怠とくれば、現代中医学では「補益(ほえき)」の必要性を考える。この代表処方は六君子湯や補中益気湯とされる。
・・・・・・・・・・
さて、果たしてこれで本当に効いた実感はあるのだろうか?
まさか「漢方は長く飲めば効く」などと考えていないだろうか??
漢方を学ぶ多くの人は、安直で分かりやすい解説書を探してはこれに頼る傾向にあります。膨大な書籍と臨床例を理解するには、相当な時間を要するからです。
しかし、残念ながらこれでは漢方の上達は見込めません。
漢方薬の真髄を知るためには、その漢方薬が歴史上初めて出典された「原典」を読む必要があります。この作業はとても苦心します。。。
そもそも何の目的で作られた薬なのか? 当時の時代背景、人体生理学、病理学はどうだったのか? など、既存の常識に捉われず、まっすぐに理解する姿勢が大事だからです。
遠回りのようで、これが近道なのです。
・・・・・・・・・・
堅苦しいことを言いましたが、、、
本講座では、皆が自由に意見を出し合いながら、疑問を一つ一つ解決していきます。途中でお茶菓子タイムを交え、夜は食事会もあったりと和やかな雰囲気のもと勉強しております(^o^)
『漢方 ビッグデータで検証』
こんな記事が目に飛び込んできました。漢方薬の科学的根拠の確立と、効果的な服用方法、副作用の防止が目的だそうです。
また始まったか。。。これが正直な感想です。
漢方は本来、「弁証論治(べんしょうろんち)」という伝統的な手法によって処方が決定されます。丁寧に問診すれば、30~60分ほどかかるでしょう。
伝統的漢方を正しく学び、習得実践していれば、効果的かつ副作用も回避することができます。漢方薬がもつ本来の性質を生かし、患者さんの体質に十分配慮された処方が可能となるためです。
その裏付けは、2000年もの間に培われた理論体系にあります。
現代医学と比較してみましょう。現代医学では、検査によって病名を決定し、これに適応するお薬を処方します。
つまり、“病名ありき”で処方(治療方針)が決まるのです。
一方、漢方ではこうした「病名診断」は馴染みません。“馴染まない” というよりも “絶対にやってはいけない” と言った方が適切でしょう。
伝統漢方を習得、継承する医療人は大きく減りました。歴史的に、漢方を廃絶せんとする動きや、西洋医学への盲信もその一因となったことでしょう。その間、現代医学は大きな発展を遂げました。治せる病気も格段に増えました。
しかし、万能ではなかった。時代は都合よく、再び漢方にその脚光を浴びせたのです。
一大転機となったのは、漢方薬の保険適用です。
これを機に、漢方は急速に普及しました。ただし、普及とは名ばかりで実体は伴っていません。急速な普及に対して、漢方家の育成が追い付かないためです。真に精通した漢方家を育成するには、時間と労力が必要なのです。
大学の医学部・薬学部で学ぶことは極々わずかです。教える側も臨床での精通者は皆無にて、空理空論の講釈を垂れるばかりです。大学を卒業して、いざ本気で勉強しようにも臨床に根拠を求める勉強集団はそう多くありません。
そこで、生み出されたのが「病名による漢方処方」です。
従来の伝統的手法を軽視し、遂にこの絶対にやってはいけない方法に手を染めるようになったのです。多くの患者さんが集まる大病院では、問診時間が5分で済むとあらば好都合です。しかし、、、当然ながら、こうした愚行によって副作用事例が多発するなど、重大な過ちを繰り返すことになったのです。
こうして、にわかに「漢方だって薬だから副作用ぐらいはある」という自己肯定の声が上がり始めます。。。漢方の安全神話崩壊の始まりです。
今回、ビッグデータの情報源とするのは、全国の病院、診療所、介護施設のようです。まさに絶対にやってはいけない「病名による漢方処方」が繰り返され、重大な副作用事例を多発させたその現場です。
これは例えるならば、カメラの撮影技術が未熟な素人に、プロが使う高級一眼レフの評価を委ねるのに等しいのです。正当な評価などできるはずがありません。(※辛辣な物言いであることをお許しください)
再び、同じ過ちが繰り返されようとしているのです。
問題の本質が見えないのか、既得権益を堅持したいがためなのか、、、医療は誰のためのものかと言いたくなります。
今回の政府方針は、「伝統的手法には根拠がない」と言わんばかりです。
漢方に対する浅識。。。
科学への絶対的信頼。。。
自称 ”リアリスト” たちのこうした愚行が、伝統的漢方を失墜させ、患者さんの利益を奪おうとしています。
同じ目的で使ってはいるものの、誤って使われている言葉が横行しています。
例えば、「采配(さいはい)を振るう」として使われがちですが、正しくは「采配を振る」です。
他にも、、、
×「藁をもすがる」 ○「藁をもつかむ」
×「足もとをすくう」 ○「足をすくう」
×「間が持たない」 ○「間が持てない」
×「口先三寸」 〇「舌先三寸」
困ったことに、誤って使う人が多くなると、やがて間違いが間違いでなくなり、次第にその使い方が一般的になるようです。
さて、このところ漢方メーカーからの「副作用情報」を散見します。
「漢方で副作用??」
と思う方もいらっしゃることでしょう。もちろん医薬品ですから、服用した薬によって身体の不調が起これば、それは副作用として報告されます。
ただ、、、その内訳を見るに、先ほどの ”誤った言葉の使われ方” と似たような事態が起こっているのです。
それは、本来使ってはいけない体質の方に使ったり、漫然と長期間投与しているケースがほとんどです。失礼ながら、ただただ漢方の習熟不足であるがゆえに、誤った使い方で起こっているのです。そして、やはり困ったことに、誤った認識や使い方を正すことなく、それが一般化している現実があります。
こうした場合、厳密には副作用ではなく、人災と言えます。
一般に、漢方に対するイメージは次のようなものでしょう。
「漢方は効果がマイルド」
「漢方は副作用がなく安全」
「漢方には好転反応(※)がある」
※好転反応・・・治る過程で、一時的に悪化すること
しかし、どうでしょう。自己判断で購入した漢方薬や、誤った認識によって処方された漢方薬では、必ずしもこうしたイメージとは合致しない結果となります。
生兵法は怪我のもと。知らないことは罪である。
困るのは患者さんです。
くれぐれもメーカーさんが謳う
「漢方を科学する」
「漢方をより多くの人に」