埼玉県越谷市の漢方新生堂薬局です。不妊症・更年期障害・めまい・耳鳴り・腰痛・神経痛・アトピーなどでお悩みの方はご相談ください。
<症状とこれまでの経緯>
2~3ヶ月前から全身に痒みを伴う赤い発疹(紅斑)ができ、皮膚科で処方されたステロイドの塗布薬と内服薬を服用していましたが、一時的に良くなっては再発を繰り返し、かえって以前よりも範囲が広がっていきました。このままでは治らないと思っていたところ、息子に勧められたこちらの漢方のお世話になろうと思いました。
痒みがひどくて、つい掻き壊してしまうことがあります。ステロイドの塗り薬とかゆみ止め(抗アレルギー薬)は服用していますが、効いている気がしません。
<治療経過>
顔と首を除き、全身に多形紅斑が広がっておりました。入浴後に悪化するも全身症状はないため、清熱解毒を目的とした漢方薬を飲んでいただくことにいたしました。
2週間の服用にて、紅斑は茶色を帯びてきたものの、痒みはまだ残っているようでした。そこで、一時的な痒み対策として、市販のメントール系の塗り薬と保冷剤を併用していただき、同薬の量を調節してさらに2週間服用していただきました。
その間、ステロイド軟膏の塗布をやめていただきましたが、紅斑も茶色い瘢痕も消失していました。ここまでに要した期間は4週間。念のため1週間分の薬をお持ちになり、治療は終了となりました。
<症状とこれまでの経緯>
1年半ほど前から、お腹から太ももにかけてかゆみを伴う細かなぶつぶつができ始めました。皮膚科でステロイドの軟膏とかゆみどめを処方されましたが効かず、皮膚科に行くたびに軟膏が増えるだけで治るどころか悪化していく一方。ぶつぶつはやがて2mmくらいの水疱になり、この時に潰さないと大きくなるので、つぶすと赤くなり、痕が残ります。それが、お腹と太ももだけでなく腕にも広がってきました。
9ヶ月前に、血液検査で「水疱性類天疱瘡」と診断されました。その時から、軟膏に加えプレドニンの内服も始まりました。なかなか治らず、プレドニンの量はどんどん増えていき、一時改善してきたのですが再度悪化し3週間の入院治療を余儀なくされました。今は落ち着いている方ですが、治ってはおらず、また悪化するのではないかと不安に思い、漢方でどうにかできないかと来店しました。
<治療経過>
患部を見せていただくと発赤が強く出ていたため、ステロイドの軟膏やプレドニンは継続していただきながらも、熱をとる漢方の粉薬を7日間お飲みいただきました。すると紅色が薄くなり、膨疹が平らになってきました。そこで、更に2週間同薬を服用していただいたところ。発赤や発疹は激減し、痒みも少し落ち着いてきました。
このまま同薬を3週間分処方しましたが、様子を見ながらご自身の判断にて1日3回のお薬を1日2回に減らしていただくことにいたしました。
3週間後の来店時には、発赤は全くなくなり、痒みもなくなったとのこと。プレドニンの量も減り、今後さらに漸減の見込みとのことで完治となりました。
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皮膚の症状で漢方を選ぶとき、疾患名よりも皮膚の状態に注目します。Yさんの場合「水疱性類天疱瘡」という自己免疫性の皮膚疾患を診断されておりました。自己免疫というと、漢方で体質から改善しないと、と思うかもしれませんが、Yさんは皮膚症状以外に身体の症状はありませんでした。一番気になったのが濃い紅色をした発赤や発疹でした。そこから、まずは強い熱症状をとらなければと薬を選んだ次第です。
1年半以上悩んだ症状ですが、2ヶ月かからずに治りました。Yさんは、その後も再発することなくお過ごしのようです。
<症状とこれまでの経緯>
1年半前仕事のストレスからか首(耳下)から腰・太もも背部にかけて痒みを伴う湿疹が出始めました。当初は症状の波はあったものの、そこまで酷くはなかったのと、仕事が忙しかったこともあり放置していました。
しかし、3か月ほど前、冬場に入ってきた頃から、新たな湿疹が広がり、痒みもひどくなり、これまでになく悪化したため、皮膚科にかかりステロイドを処方されました。ステロイドを塗っているときは多少治まるのですが、やめるとリバウンドでまた出てきてしまい湿疹が治る様子はありません。時に激しい痒みに襲われることもあります。とにかく、このままステロイドを塗ってても埒が明かないと思い、漢方を頼ることにしました。
痒みは保湿剤を塗ると良いようですが、入浴後や布団に入ったときなど身体が温まると悪化します。食べ物の影響もあるようで、菓子パン、アルコール、ステーキ、にんにく、チーズなどを食べると湿疹が増えてきて痒みも増すように感じます。
<全身状態>
<治療経過>
皮膚の状態や身体が温まると悪化することから、まずは熱をとる漢方の粉薬を10日分ほどお出ししました。服用中、2回ほど強い痒みがありステロイドの塗布の使用の可否の相談をうけ、一時的に使用していただきました。その後、大きな丘疹はできなくはなりましたが、細かな丘疹が出てくるとのこと。
まず薬の量を増やし、さらに2週間服用していただいたところ、背中の痒みがなくなってきたが、腕や太ももの痒みが出てきました。同薬で、さらに3週間ほど服用していただきました。途中、一時的に痒みが増すことありますが、今までにできた湿疹は治ってきました。しかし、新規で出てくるものもあり、一進一退の状況です。
そこで、思い切って粉薬から煎じ薬に変えていただくことにしました。Fさんとしても、手間がかかってもよいので少しでも早く治る方法をとりたいとのことでした。
煎じ薬で2週間服用していただいたところ、痒みの程度が楽になってきました。その後も2週間ごとに相談をし、細かな薬の調節を加えながら3カ月間服用していただきました。その間、増悪寛解を繰り返しながらもできた湿疹の治りも早くなり、痒みも大分改善してきました。
しかし、新規ででてくる湿疹がまだあること、そして、新規のものは痒くて掻いてしまうとのことでしたので、お薬の方向性を少し変更しました。途中、転職のストレスがあり悪化したこともありましたが、新規の湿疹ができなくなり、変更して4カ月で漢方治療を終えることができました。
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肌の症状の場合、きめ細かい薬の調節が必要なことが多く、煎じ薬をお勧めしております。今回のFさんのように、状況によって粉薬から煎じ薬に変更していただく場合もあります。手間はかかりますが、改善のスピードも速く効果を実感していただけると思います。
また、2週間ごとにお肌の状態をみながら薬を調節していくため、今回お仕事のお忙しいFさんは、オンライン相談を交えながら治療をすすめてまいりました。本来、皮膚病は来店での相談が望ましいのですが、状況によってはZOOMを使っての相談や、写真画像を送っていただいてのLINE電話相談を行うことも可能です。(初回は必ず来店をお願いいたします)
今回、完治まで1年弱かかりました。皮膚病の場合、増悪寛解を繰り返しながら徐々に改善していくため治療期間も長くなることが多く、一時的に悪化した際は落ち込むこともあるかと思います。ご不安なことや疑問がございましたら、LINEで送っていただければお答えしております。気持ちに寄り添いながら、できるだけ早く改善できるよう努めてまいりますので、どうか途中であきらめずに治療に臨んでいただけたらと思っております。
<症状とこれまでの経緯>
1年前小鼻の脇が赤くなり、段々とほうれい線、鼻筋の横のラインから目頭にかけて、と広がってきました。小鼻の横は痒みも伴います。発赤は飲酒や食事によって変化することはなく、熱感もありません。
皮膚科も何か所か通ったが、酒渣や脂漏性皮膚炎と診断されステロイドを処方されるのみ。塗っている間はよいが、やめると再発する、の繰り返し。一番目立つ顔にできているので、気になって仕方がないし、段々と範囲が広がってきて不安になり漢方を頼ることにしました。
<全身状態>
<治療経過>
触れた時の熱感はないものの患部の色調から判断し、皮膚の熱をとる漢方薬を1週間服用していただくことにいたしました。また、同時に、炎症を抑え肌の再生を促す化粧水を試していただきました。すると、赤みが全体的に引いてきたとのことでしたので、続けて10日間服用していただきました。
痒みは消失し、赤みはさらに引き淡紅色に。さらに20日ほど続けていただき完治となりました。その後も、化粧水を継続し、3か月経った現在も再発せずきれいな肌を保っている、と喜んでいらっしゃいました!
<来店時の状態>
顔をはじめとして、全身的に紅斑となっている。また、背中の一部は膨疹状で、腕足には紅色の丘疹が見られ、いずれも強いかゆみを伴う。
数種類のステロイド軟膏と保湿剤を併用している。妊娠中から治療を継続しているが、なかなかコントロールが出来ておらず、職場復帰を機にしっかりと治したい。
<これまでの経緯>
<治療経過>
妊娠や出産のタイミングで、皮膚のトラブルを発症する方は少なくありませんね。
原因として考えられるのは、ホルモンバランスの変調に伴う体質変化が大きいでしょうが、そればかりではありません。食事や生活スタイルの変化も考えられます。
漢方では、まず皮膚の状態に合った適切な治療を行う必要があります。また、同時に食事や生活環境などに原因があれば、適切なアドバイスを添えるようにしております。
Iさんの場合は、肌の発赤は鮮紅色ですが、触れると熱感が強いです。特に、前額や顔が顕著であり、ご本人も職場復帰する際に一番気にされているようです。
そこで、漢方では清熱瀉火法を第一段階の治療方針としました。この場合は、内部にこもった熱を外へ外へと導きながら、徐々に熱を引かせていきます。特にステロイド使用者では、このように慎重に行う必要があるのです。
そのステロイド軟膏ですが、いずれは脱するにしてもあせって急にやめるなどしてはいけません。もちろん、リバウンドを防ぐためでもありますが、初期の段階では痒みを我慢することが難しいためです。また、かき壊してしまえば、また振出しに戻ってしまいますので、決して無理はできません。
そこで、始めの1~2ヶ月は、痒みが強い場合に限って併用を認めました。
こうして2ヶ月が経過する頃には、顔の赤みや熱感はずいぶんと引き、ステロイド軟膏を完全にやめることができました。もちろん、痒みもコントロールできています。そして、漢方薬は第二、第三段階へと進んでいきます。
最終的には、「瘢痕(はんこん)」と言って、変色してしまった箇所をもとの肌の色に戻していきます。肌を潤わせる漢方薬へと移行し、二度と再発しないように食事指導もしました。Iさんの場合は、妊娠中から食欲旺盛となり、産後も外食が多くなって、脂っこい食事をよく食べていたようです。。。ほどほどにお願いします(笑)
それにしても、、、苦味に耐えて、よく頑張って頂きました。最初は顔をゆがめながら飲んでいたようですが、途中からは毎度「全然平気です!!」と、頼もしいぐらいでした。母は強し、ですね。
これからは、今まで以上に子育てライフを楽しんで頂きたいですね!!
<来店時の状態>
額、まぶた、頬の一部に紅斑(赤み)と腫脹(はれ)が見られる。
また、腕と脚の屈曲部、首は痒みで引っ掻いた後があり、一部は黒っぽく色素沈着が見られる。
以上は、今年の春ごろに、病院から処方された「抗アレルギー薬」を服用してから肌の調子が悪くなった。
<これまでの経緯>
<治療経過>
まず、アトピーで考えるのは、赤みの出ている箇所がどの程度熱を帯びているのか。また、ジクジクして浸出液が出ていないかどうかや、今回のようにむくみがあるかどうかです。
顔を触ると熱感が強く、むくみもあります。Y君はステロイド剤を使用していましたが、それでもコントロールできていなかったのです。このため、すぐにステロイド剤の使用をやめても問題ないと判断しました。もちろん、リバウンドすることも予想されますが、漢方薬でそれも抑えることができると考えました。
最初の3週間ほどは、リバウンドによって浸出液(ジクジクする)が出ましたが、想定の範囲内でした。
ここで用いた漢方薬は、「清熱燥湿(せいねつそうしつ)」と言って、皮膚の熱とジクジクの両方を抑えるものです。もちろん、煎じ薬を飲んでもらいました。一般的な粉薬(エキス剤)では到底及ばないほどの効力があります。
服用して1ヶ月もすると浸出液は無くなり、2ヶ月で皮膚の赤みやむくみ、熱感は消失しました。ここまで来ればもう安心です。あとは黒ずんだ皮膚を基に戻す治療に移ります。
苦味に耐えて、よく頑張りました。
お母さまも、毎日の仕事の合間に煎じ薬を作るのは大変だったと思います。煎じ薬は毎日約40分、火にかけて煮出さなければなりません。
アトピーでは、ご家族の協力も含めた手厚いケアが欠かせないのです。
<来店時の状態>
全身的に赤身が強く(紅斑)、ジクジクして浸出液が固まったと思われる黄色い皮膚片が、魚のうろこのように皮膚をおおっている。
かなりひどい状態である。これまで皮膚科を転々とし、身体には強力なステロイド、顔には中程度のステロイドを使用していたが、痒みは強く体も熱感が強い。
一方で、手足は冷たい。アトピーの重症例にはよく見られる症状です。
漢方クリニックにて、一度に何種類もの漢方薬を処方されたこともあったが全く効果がなかった。
<その他>
<治療経過>
この患者さんの場合は、まずはジクジクとした熱感をとらなければなりません。夏場ということもあり、このままだと感染症を起こしかねないためです。
のどの渇きは強い熱症状の現れです。この状態では、最初のうちは痒みはなかなか治まりません。
ステロイド軟膏は、急にやめるわけにはいきませんが、漢方薬で熱感を取り除きながら、徐々に減らしていく方向です。
根気が要ります。とても苦いお薬なので、ご本人も大変だったと思いますが、文句ひとつ言わず頑張って飲んでくれました。
ひと月もすると渇きがなくなると同時に、皮膚の熱感やジクジクが消失しました。また、皮膚の赤みはまだらになってきました。一番悪い状態から脱したようです。
3ヶ月もすると、皮膚の赤みは頬(ほお)と、首下の上半身だけになります。ここまでくれば一段落です。もうステロイドに頼る必要はありません。あとは、赤みと痒みを徐々に消失させればよいのです。皮膚は乾燥してガサガサしていますが、スキンケアでしのぎます。
半年後には、痒みや赤みが完全に消失しました。ただ、これまでに皮膚を強くかきむしった箇所は、瘢痕(はんこん)と言って黒ずんでいます。ここから皮膚を正常化させるためには、もう少し時間がかかります。汗をかくべきときにはかく、といったことも目安になります。
ご本人の希望により、ここまできたら肌質が完全に正常化するまで続けるとのことでした。
アトピー性皮膚炎に悩む方々のご相談では、これまでにも長い時間にわたって様々なお話をするケースが多かったように思います。意図していたわけではありません。
お肌のトラブルは、自他ともに一見して分かるものです。心ない一言に傷つくこともあったはずです。それだけに、できるだけ多くのことを共感したいという気持ちの表れかもしれません。
<皮膚の状態>
3ヶ月前の8月、肘に始まり腕、膝下にかけて激しいかゆみを発症。
やがて湿疹は膨らみをおびて、雲状にどんどん広がっていき、半そでを着るのも恥ずかしい程になりました。
とくに、夕方ぐらいから痒みが増し、お風呂に入るとピリピリします。
皮膚科に通って何種類かのステロイド軟膏を塗りましたが、ピリピリ感と皮膚の熱感が強くなり、余計にひどくなっていったため、自分の判断で塗るのをやめました。
<全身状態>
基本的に健康そのもので、特筆すべきものはない。
<治療経過>
漢方の煎じ薬を服用して頂きました。
2週間で左腕に限定されるほどになり、痒みやピリピリ感、熱感もなくなりました。1ヶ月半もすると、たまにポツポツと出てくるものの、すぐに消失するほど回復します。
完全に消失するまで2ヶ月ほどかかりましたが、その後はお薬なしでも湿疹は出なくなったようです。
※自己判断による服用をさけるため、漢方薬の名称は明記しておりません。