埼玉県越谷市の漢方新生堂薬局です。不妊症・更年期障害・めまい・耳鳴り・腰痛・神経痛・アトピーなどでお悩みの方はご相談ください。
<症状とこれまでの経緯>
2週間ほど前、のどの痛みと39℃の発熱があり、病院で検査したところコロナ陽性でした。そこで処方された解熱剤や消炎剤、去痰薬によって5日ほどで解熱したのですが、服用中からずっと息苦しさがありました。
数日たつとさらに息苦しくなってきたので、近隣のかかりつけ医を受診したのですが、他病院への入院をすすめられただけでした。そこで、あらためて救急外来を受診したのですが、異常はないとのことでした。もう居ても立っても居られず、救急車を呼びました。ところが、酸素濃度が90%を切らないと対応できないと言われて絶望的になったのでした。(実際は93%だった)
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それから、1週間経ちますが全く治まらず、ずっとこのままなのかと不安になり、漢方でならどうにかできるのではないかと、藁をもつかむ思いで相談にうかがいました。
安静にしていても息苦しさがあるのですが、背中にクッションを当てると楽になります。ただ、動くとさらに動悸や冷や汗が出てきます。身体に力が入らずだるさが続き、ガラガラ声なのに加え、話すと痰が絡んできて咳がるため、仕事にも復帰できずにいます。
<全身状態>
<治療経過>
コロナに限らずですが、感染性疾患の予後に長引く空咳・胃腸症状・倦怠感が残ることがあります。
Kさんの場合は、引き続く息苦しさを訴えられています。発熱による消耗性の症状に加え、まだ身体に熱が残っていると考えました。
そこで、これに対応する煎じ薬を5日ほど服用していただきました。
すると、だるさと息苦しさはだいぶ楽になり、来店時の半分程度にまで治まったようです。声も出るようになってきたので、仕事復帰の目途がついてきたとのこと。完全に治すため、続けて6日お薬を飲んでいただいたところ、だるさや息苦しさはほとんどなくなり、完治するにいたりました。
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Kさんのように、たとえ体温計上で解熱したとしても、体の熱分が治まっていないことがあります。これを漢方では「(陰)虚熱」と言います。こうなると、痰がひっかかるように絡み、咳や息苦しさなどの症状は治まりません。
今回は発熱から2週間と早めの来店であったため、10日ほどの服用で完治となりましたが、消耗の度合いによっては時間がかることがあります。やはり早めの対処が功を奏します。「こんな症状で相談してもよいのかな?」と躊躇せずにご相談していただければと思います。
<症状とこれまでの経緯>
2ヶ月前から匂いを感じなくなりました。
台所のシンクや、トイレで排便しても匂わないことで気がつきました。辛うじて分かるのは、ドクダミの匂いくらいでしょうか。それも、鼻にくっつけるようにしてようやく分かる程度です。もちろん、鼻が詰まっているわけではなく、味も感じます。
匂いが分からなくても、大きな不便はありません。ただ、自宅に遊びに来る友人などに、自分では気づかない匂いで不快な思いをさせているのではないかと心配になります。
耳鼻科では異常はないと言われ、点鼻薬を処方されても全く変わりません。
たばこが原因なのでしょうか? 長らく吸っていますが、これまではそのようなことはなかったのですが・・・。
<全身状態>
<治療経過>
当初は、主だった原因が見当たりませんでした。手がかりと言えるのは、2ヶ月前に呼吸がゼーゼーして苦しくなり、半月ほど煙草をやめた後、再び吸い始めたら匂いがなくなったという経緯でした。
気管支から副鼻腔の炎症が原因ではないかと推察し、そのための漢方薬を1週間服用していただきました。
念のため、さらに1週間服用していただいたのですが、全く変化が見られません。
そこで、より詳しく生活上のお話しをお聞きしたところ、水分摂取量が非常に多いことが判明しました。その量、1日2リットル。舌の状態を確認すると、表面は白く厚い苔(こけ)でびっしりと覆われています。漢方ではこれを厚膩苔(こうじたい)と言い、水分代謝が悪くなっていることを示します。
Sさんには、まず水分摂取量を現在の3分の1に減らして頂きながら、水分代謝を改善する漢方薬へと変更しました。
すると、服用1週間にてヨーグルトの匂いを感じるようになり、次第にキンモクセイやトイレの匂い、さらには車の排気ガスまで感じられるようになりました。
来店から1ヶ月半で完治に至ったのでした。
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このまま治らなかったら、ガス漏れの匂いも分からず、さらには食べ物の味まで感じられなくなるのでは・・・、と不安に思っていたので治ってホッとしました、とのこと。
Sさんのように、当初は原因が分からずとも、治療の過程で見えてくる場合があります。原因を考える上で、ライフスタイルを含めた多方面の情報を大切にしています。
<症状とこれまでの経緯>
2ヶ月ほど前から、排尿時に尿道や会陰部がジンジンして残尿感があります。鈍痛を伴うため、常に不快感があります。
トイレも近く、1日10回以上行きます。尿道や会陰部の症状は、特に午後から夜にかけて強く、尿の色も黄色くなっていきます。
半年ほど前の検査では尿白濁、白血球(++)でしたが、治療はせず経過観察とのことでした。その後、泌尿器科での超音波(エコー)や膀胱鏡検査、婦人科検査でも何ら異常はないと言われました。
何とか原因が分からないものかと、今度は内科を受診することにしました。すると、膀胱炎の疑いがあるとのこと。初めて病名らしい病名をつけられたのですが、処方された抗生物質(レボフロキサシン錠)によって膣カンジダ症になってしまい、結局は婦人科に戻ってその治療をするはめになったのです。
尿道と会陰部の症状は、特に月経前にひどくなります。また、運動した翌日にも悪化します。お酒を飲んだ翌日から3日間、症状がひどくなったこともあります。
実は、過去に2度ほど同じような症状を患ったことがあるのです。その時も、病院を転々としながら、いずれも治るまでに数年かかりました。以後、健康には気を付けていたつもりなのですが、間食や運動不足がたたって体重がかなり超過してしまいました。脂肪肝や糖尿病の疑いも出たため、医師のすすめで2ヶ月で13kg減量したのですが、これが影響したのでしょうか・・・。
いずれにしても、また何年もお薬を飲み続けるのが嫌で、色々調べて漢方薬に頼ろうと思ったのです。
<全身状態>
<治療経過>
Kさんのような症状では、いわゆる膀胱炎や更年期症状といった病名を探し当てようとしてもうまくいきません。そこで、病名に頼らない漢方が適していると言えます。
まず、どんな条件で悪化するのかに注目しました。運動や飲酒、あるいは過去には発熱などがきっかけになっていました。つまり、身体が熱を帯びた時に悪化するということです。尿の色が黄色くなり、痛みを伴うことも根拠となります。急激なダイエットはこれに拍車をかけたと思われます。
この場合、お薬は細かな調節が必要になります。より早く確実に好転させるためにも、煎じ薬にてお飲みいただくことにしました。余分な熱を冷ますとともに、カラダ全体の水分代謝を向上させるという方針です。
2週間服用した時点で、調子の良い日が出てきたとのことでした。ただ、月経前はまだ残尿感が強く、会陰部には痒みが出ます。これは、月経前は体温が上昇する高温期にあたるため、炎症が助長された結果と考えられます。ここで、少し薬を調節しました。
その後、時々ジンジンする痛みを感じるものの、以前より頻度、程度ともに減少しました。やがて、ジンジンとした痛みはチクチク感に変化し、さらに範囲は縮小します。すると、痛みがおさまったことで、「排尿時に膀胱が硬い感じがする」ことに気付いたとのことでした。そこで、筋肉に潤いを与えて柔軟にする内容としました。
それから1ヶ月ほどで、症状はみるみるうちに改善し、痛みや排尿時の硬直感はほぼゼロになりました。
今までは病院で治療するも、症状がおさまるまで数年かかっておりましたが、3ヶ月ほどで治療を終えることができました。
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治療経過を見てもわかるように、症状の変化に合わせて細かに薬を調節して行く必要がありました。そのため、Kさんには最初のうちは1週間ごとに来店いただいておりました。
また、季節や環境によって影響をうけることも考慮しなければなりません。夏場は水分摂取量が増えますし、冬場は寒さによる冷えから頻尿に傾くこともあります。漢方相談では、生活習慣や食事、職場環境等、多方面からの情報が大切になります。
<症状とこれまでの経緯>
2週間前、寒気がしたので熱を測ったところ39.1℃でした。コロナは陰性です。
それ以後、熱は上がったり下がったりを繰り返し、6日ほどたってようやく平熱になりました。その間、喉の痛みがありましたが、汗をかくと少し楽になりました。
ただ、その後に口中や喉に乾きや粘りを感じるようになり、咳も出るようになりました。市販の咳止めを飲んでいますが、会話をするとまだ咳き込んでしまいます。
熱が下がってから1週間以上経ちますが、まだまだ治りきっていない感じです。気管支に炎症感があり、左肩や背中、肩甲骨にかけて強ばり感もあります。ふらふらして体力がなくなってしまい、日中から横になって養生しています。
こんなはっきりとしない症状なのですが、治りますでしょうか?
<全身状態>
<治療経過>
高熱が続いた場合、熱が下がってもなお不調を訴える方が多いものです。
これは、発熱によって消耗し、身体全体が保水力を失ってしまったことが原因です。むせるような空咳が続いたり、手のひらがほてるなどの特徴があります。
Dさんには、まず一番辛いとおっしゃっていた身体の強ばり感をとるための薬を5日間お出ししました。すると、数日もするとこわばりは取れ、疲労感も改善してきたようです。ただ、まだ喉に痰がひっかかり、むせるような咳が続くとのことで、これを解消するための薬を2週間服用して頂き、完治いたしました。
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不調だったことを忘れるくらい良くなりました!とのこと。
発熱後の様々な不調は、検査をしても原因が分からず、不調を押して生活している方がいらっしゃいます。こうした場合でも、漢方では原因を考え、適切なお薬を服用していただくことで、不調を解消することができます。
はっきりした症状がなく、相談してよいものかどうかとお悩みの方こそ、気兼ねなくご相談にいらしてください。これこそが、漢方の得意とするところなのですから。
<症状とこれまでの経緯>
胃がチクチクして、みぞおちに違和感を感じます。
食事をするとすぐにお腹がいっぱいになるかと思えば、すぐにお腹が減ります。少し前には咽がつかえて、食事が咽を通りにくく、舌がピリピリとしていました。
お腹はガスがたまっているのか膨満感があり、頻繁にゴロゴロと音が鳴ります。そのためか、最近は軟便~下痢便です。
そこで、こうした症状に市販薬のストレージが効くと書いてあったので、飲んでみましたが一向によくなる気配がありません。
その後、病院で胃カメラや、ピロリ菌の検査もしましたが、全く異常は見つかりません。処方されたのは漢方薬の補中益気湯でした。しばらく服用しましたが、全く変わりません。
一体、何が起きているのでしょうか?
漢方なら専門家に聞いた方が良いと思い、相談することにしました。
<全身状態>
<治療経過>
症状はあっても異常が見つからないケースは少なくありません。これは、胃腸の機能異常によるものですから、漢方薬の最も得意とするところです。
ただ、補中益気湯を胃薬のように漫然と服用しても治るものではありません。もちろん、適切な漢方薬であれば、短期間でも改善は可能です。
Hさんの不具合は、腸の蠕動運動に不具合があります。食べるとすぐにお腹がいっぱいになるのは、消化が上手くいかずに先づまりになっているためです。
結局、1週間でほぼすべての症状は改善されました。ご本人様は、再発しても大丈夫なようにと、念のために1週間分を予備薬としてお持ちになりました。
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漢方薬は長く飲まないと効かない。。。多くの方と同様の印象をお持ちでしたが、思いのほか早く改善したことに驚いた様子でした。
<症状とこれまでの経緯>
3か月ほど前から、どうも味覚がおかしいんです。
食事をした後は必ずといっていいぐらい口の中が酸っぱく感じ、しばらくすると苦味に変わります。
毎年、春先や秋口になると変だなぁとは思っていましたが、今年はとくに強く感じるんです。
これまでに、いくつかの病院で検査しましたが、どこも「異常なし」の一言で終わり。ストレスや老化が原因などと言われ、何の手立てもないとのこと。
歯医者さんにも相談しましたが、歯周病によるものでもないようです。
結局、原因が分からず治療法もないので、気にしないようにと自分に言い聞かせました、、、でも、切ないのです。このまま味覚がおかしなままだと、食事も気が進まないどころか楽しくない。
そこで、インターネットで漢方の専門薬局を調べて相談することにしました。
<全身状態>
<治療経過>
検査にて異常がなかったことから、大きな病気が潜んでいる可能性はないようです。
この時点での漢方という選択肢は、間違いではありませんね。
さて、漢方では「五行学説」といって五臓(肝・心・脾・肺・腎)と五味(酸・苦・甘・辛・鹹)とを関連づける考え方があります。
それぞれが対応しており、酸味は「肝」、苦味は「心」と関係があるというわけです。
ちなみに、漢方で言うところの「肝」「心」は、現代医学の「肝臓」「心臓」と同義ではありません。この2つの臓に共通するのは、精神的ストレスによる体調の変化です。
しかし、Wさんの場合は、そうしたストレスとは無縁とのこと。むしろ、この症状だけがストレス。。。
他を考えなければなりません。
全身状態から考えると、食欲に問題はないものの消化吸収がうまくいっていないようです。それは、舌診(舌の状態から全身状態を判断する方法)によっても見てとることができました。舌苔(舌のこけ)も所々剥がれています。
舌は胃腸の状態をあらわす”鏡”でもあります。
そこで、胃と腸のアンバランスを調える漢方薬を処方することにしました。
1週間の服用にて、味覚が少しずつもとに戻り始め、お腹の調子も良くなります。1か月した頃には、不自然な酸味や苦味はなくなり、家族に確認しても味の相違がないことで効果を実感できたそうです。
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味覚異常は難しい例が多く、病院でも対処法のない症状の一つです。Wさんには、予め時間がかかるかもしれない旨をお伝えしておりましたが、意外にも早く改善したことにお互いに驚いて喜び合いました。
漢方で大事なことは、患者さまのお声に耳を傾け、カラダ全体を総合的に考えることです。
理論や理屈も大事ですが、それにとらわれ過ぎてはならないことをあらためて感じた一例です。
<症状とこれまでの経緯>
数年前から舌の先端の痛みと、唇にピリピリとしたしびれがあります。
また、口の中の上あごと下あごの部分にも違和感があります。そのためか、最近は味を感じなくなり、食事をするにも憂うつな気分です。
これまでにも季節の変わり目に何度となく経験しましたが、ビタミンB6やケナログ軟膏で治っていました。
ところが、今回ばかりは治りが悪いので漢方でなんとかならないものかと。。。
元来、心配性で一度気になると気持ちが落ち着かず、最近は寝つきも悪くなって睡眠薬と安定剤を服用しています。
<全身状態>
<治療経過>
ライフスタイルを考慮して、漢方のエキス剤を選択しました。
最初の1週間にて、全体の症状が軽くなりました。以後、2週間服用していただき、全く気にならない程度にまで回復したために漢方薬は終了。
健康面の不安は、心にまで影響を与えるものです。。。
最初にご来店いただいた時からすると、ずいぶんと表情が明るくなり安堵いたしました。安定剤に頼らなくても大丈夫なほどに元気を取り戻されたようです。
食べることは ”人生の三楽” の一つです。これからは、毎日の食事を楽しんでいただけると良いですね。
※自己判断による服用をさけるため、漢方薬の名称は明記しておりません。