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傍想録


 

小太郎漢方講座 第12回

漢方相談の実際

~ 感冒 ~

2026.01.25(

かぜ漢方」と聞くと、身体に優しく、すぐに効くと思われる患者さんが多いかと思います。

かつて、漢方の師匠から「急性病は一服、慢性病は三日で治せ」と教えられました。 しかし、現実はどうでしょう。急性病であるかぜには「たかが風邪、されど風邪」という言葉どおり一筋縄ではいかないとお悩みの方は多いはずです。

そもそも、患者さんはどのタイミングで漢方相談に訪れるのでしょうか?

実は、引き始めの「初期」に来られる方は稀です。ほとんどの場合、以下のような風邪の中期〜後期に相談に来られます。

  • だけがずっと長引いている
  • 微熱が続いていてスッキリしない
  • かぜは治ったはずなのに、だるさが抜けない

ここで大切なのは、「初期から現在までに、体の中でどんな変化が起きたのか」を紐解いていくことです。

それを踏まえたうえで、先日の講演では、以下のテーマで傷寒論の関連条文を用いながらお話ししました。

参考)『傷寒論』太陽病

「太陽病、或いはに発熱し、或いは未だ発熱せず、必ず悪寒し、体痛み、嘔逆し、脈陰陽に緊なる者は、名付けて傷寒とう」(3条)

「病に発熱して悪寒する者あり、陽に発するなり。熱なく悪寒する者は、陰に発するなり」(7条)
 

  1. かぜをどう捉えるか
  2. 症状から「陰陽」を見極める
  3. 今どの段階にあるのか
  4. かぜの予防策はあるのか

今回の講演の最重要ポイントは「陰陽」です。

「陰陽」という概念は非常に複雑で、場面によって対象が変わるため難しく感じるかもしれません。以下の3点を理解していただければ、漢方の選び方が変わってくるとともに、症状の変化や予後の状態についても予測できるようになってきます。

  • 生体の陰陽
  • 症状の深度の陰陽
  • 虚実陰陽

これらを正しく判断できれば、「一服で」とはいかないまでも、回復のスピードを早めることが可能です。

陰陽という根幹の概念から考える視点が、皆さまが日々向き合っていらっしゃる相談の一助となり、共に研鑽を積む糧となれば幸いです。皆さまと共に、漢方の可能性をさらに広げていけることを願っております。

 

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