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2026年 ブログ

傍想録

小太郎漢方講座 第13回

漢方相談の実際

~女性の悩み~

2026.07.05(

女性の不調を生み出すもと

女性のカラダは、一生を通じて絶えず変化し続けています。そのため、漢方相談においては、目の前の症状だけを見るのではなく、ライフステージごとの病態を把握することが極めて重要です。

ここでいう “変化” とは、東洋医学で重視される「陰陽」の充実度と「脈」(女性の月経機能を支える重要な経脈)のめぐりに他なりません。これらの乱れは、

  • PMS(月経前症候群)
  • 月経困難症・更年期障害
  • 月経過多・不正出血・月経後期
  • 原因のはっきりしない不定愁訴

として現れることがあります。さらに、社会生活におけるストレス・環境要因・生活習慣などが絡み合い、症状をより複雑にしてしまうケースも少なくありません。

本講演では、現代女性に多い以下の症例を取り上げ、どのように病態を読み解き、弁証論治へと導くのか、そのプロセスをご紹介いたしました。

  1. 痛経・月経後期
  2. 不正出血
  3. 月経過多
  4. 更年期障害
  5. その他の女性の悩み(尿道の鈍痛)

 

いかに弁証論治するか

弁証論治へ導くうえで特に重要なのが「病機」(病の成り立ち)を正しく捉えることです。今ある症状だけに注目するのでなく、いつから始まり、どのようなきっかけがあったのか、時系列でどのように変化してきたのか、陰陽のバランスがどう移り変わったのかといった背景を丁寧に読み解くことで、より正確な病態把握が可能になります。

  • 「何をどう考えたらよいか分からない」
  • 「もう一歩深く病態を読み解けるようになりたい」
  • 「病名や症状だけで方剤を選択してしまっている」

 

日々の相談の中で、このような課題を感じている方に、本講演の内容が少しでもお役に立てれば幸いです。

小太郎漢方講座 第12回

漢方相談の実際

~感冒~

2026.01.25(

かぜ漢方」と聞くと、身体に優しく、すぐに効くと思われる患者さんが多いかと思います。

かつて、漢方の師匠から「急性病は一服、慢性病は三日で治せ」と教えられました。 しかし、現実はどうでしょう。急性病であるかぜには「たかが風邪、されど風邪」という言葉どおり一筋縄ではいかないとお悩みの方は多いはずです。

そもそも、患者さんはどのタイミングで漢方相談に訪れるのでしょうか?

実は、引き始めの「初期」に来られる方は稀です。ほとんどの場合、以下のような風邪の中期〜後期に相談に来られます。

  • だけがずっと長引いている
  • 微熱が続いていてスッキリしない
  • かぜは治ったはずなのに、だるさが抜けない

ここで大切なのは、「初期から現在までに、体の中でどんな変化が起きたのか」を紐解いていくことです。

それを踏まえたうえで、先日の講演では、以下のテーマで傷寒論の関連条文を用いながらお話ししました。

参考)『傷寒論』太陽病

「太陽病、或いはに発熱し、或いは未だ発熱せず、必ず悪寒し、体痛み、嘔逆し、脈陰陽に緊なる者は、名付けて傷寒とう」(3条)

「病に発熱して悪寒する者あり、陽に発するなり。熱なく悪寒する者は、陰に発するなり」(7条)
 

  1. かぜをどう捉えるか
  2. 症状から「陰陽」を見極める
  3. 今どの段階にあるのか
  4. かぜの予防策はあるのか

今回の講演の最重要ポイントは「陰陽」です。

「陰陽」という概念は非常に複雑で、場面によって対象が変わるため難しく感じるかもしれません。以下の3点を理解していただければ、漢方の選び方が変わってくるとともに、症状の変化や予後の状態についても予測できるようになってきます。

  • 生体の陰陽
  • 症状の深度の陰陽
  • 虚実陰陽

これらを正しく判断できれば、「一服で」とはいかないまでも、回復のスピードを早めることが可能です。

陰陽という根幹の概念から考える視点が、皆さまが日々向き合っていらっしゃる相談の一助となり、共に研鑽を積む糧となれば幸いです。皆さまと共に、漢方の可能性をさらに広げていけることを願っております。

 

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